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No Pain, No Gain~限界への挑戦
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納得のいく説明が無ければ、どんなことがあっても従わない、というのが理論の国アメリカの"常識"であろう。

では、日本人はどうか。最近は変わってきているのであろうが、日本料理や伝統工芸等の"職人"といわれる世界には、説明ないまま修行させられる伝統が今でも歴然としてあるのではないか。またスポーツ界においても、少なくとも自分が大学の体育会で過ごした10数年前は、先輩からの命令は絶対!!といった慣習があり、今から思えばかなり理不尽な扱いを受けたものである。

あるコラムに日本に滞在していたあるアメリカ人が寿司職人に憧れて、職人になろうと決意、ある寿司屋に弟子入りしたらしい。しかし、2ヶ月、3ヶ月経っても、寿司の握り方はおろか、料理場の掃除と床磨きしかさせてもらえず、とうとうある日「自分は寿司職人になりたいだけで、掃除・皿洗いや雑用をする為に弟子入りしたのではない。大体、アメリカでは掃除は別業者がやるものだ。分業にすればいいではないか。」と最後にファックユーと、、寿司職人になることを見限ったらしい。

元々、そのアメリカ人は米国で大学院を卒業し、日本では英語教師として働いていたらしく、そんな彼が「自分よりも学歴がない人間に、何の説明もなくただ掃除、雑用だけさせられる、という現実を拒否してしまった。

そして彼が残したコメントは、「アメリカのプロフェッショナルは分業だ。大体、皿は機会が洗うぜ!!こんな何の理論も説明されず、ナンセンスな命令に一言の不満も言わず、黙々と働く日本人は一体何モノなのか?クレイジーだ。」と言ったか言わなかったかは定かではないが、まあこれに近い思いを抱いたのは確かであろう。

寿司が日本の伝統的な食べ物であることを受け入れるなら、
”日本的な徒弟制度的仕事も受け入れるのが寿司道”
だと言ってみたが、納得はしないだろう。

日本では”丁稚”が、見習いの期間に「寿司の握り方を教えてくれ!!」なんてことはまず言わないであろう。アメリカ人に釜磨いて3年、野菜洗って3年なんてこと言っても、まず理解はしてもらえないだろう。

日本には師匠と弟子との関係において、ある意味、親子のような関係を見ることがある。親である師匠は全てにおいて絶対的な存在であり、子である弟子はその親に全幅の信頼を抱きつつ、その姿を見て、技そして味を習得する。

日本における師匠と言われる存在の人は、殆どの場合、かつて見習いや丁稚を経験している。その下積みの経験こそが信頼されるのに必要なのである。もっとわかりやすく言うならば、師匠はどんな些細なことであっても弟子にとってパーフェクトな存在でなければならないのだ。

寿司職人にとって清潔さは常に要求される。ただでさえ生臭い悪臭を発生しやすい魚や酢飯を扱う上で、その清潔さは命なのである。

そのことを実際に体感するには下積みしかないのである。

とここまで説明してもきっとこのアメリカ人には理解してもらえないんだろうな。

さー、自分も今、カルチャー衝突が毎日起こる環境で生活しており、まあ似たような説明を外国人の家内に対して日々しております。でも我々は”師匠と弟子の関係ではない”と一蹴されることしばしば。まあ一般的には理論なき”主従関係”はこの国では成り立たない、と言いたい訳です。では今日はこの辺りで。
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